前歯が折れた。
呑み屋で、エイヒレを食べていたら、ポキっと。ちょっとあまりのことに気が動転して、軽い貧血状態になってしまった。
この歯は、20年以上前に、ひどい虫歯になって神経抜いた上で、細く削り、上に義歯をかぶせていたもの。当時は保険が効かなくて、10万くらいかかったけど、今は同等品が保険で5,000円くらいで手に入るのだそうだ。
というわけで、今回は保険でお願いした。とはいえ歯の方は折れちゃってるんで、土台の方に穴を開けて、そこに金属の棒を固定して、そこに差すのだそうだ。義歯は、土台が無事なら、何度でも交換できるらしい(だから、今回は保険にしたんだけど)。なんかサラリと言ってくれるけど、聞いている方は口の中で繰り広げられる工事作業を想像するだけで、気が遠くなる。
と言っているそばから、3cmくらいの長いドリルを構えているし。ちょうどあの基盤に穴をあけるやつみたいだ。そんなの、ちゃんと方向とか間違い無く入るんだろうかとか、ずれちゃったら、どんなことになるんだとか、もう頭の中がいっぱいになっている間に、先生はチャッチャと穴を開け終わり、仮の差し歯を入れて「じゃまた1週間後に。固いものかんじゃだめですよ」。って、あれ、そういえば麻酔とかは。あぁ神経抜いてるから不要なのね。
難しいことを、事も無げに、生活の一部のようにできるのがプロだ。ピアノ演奏も「あぁ、難しそうな曲だな」なんて感じさせる演奏は、ダメなわけで。いつも聞いている曲を、ちょっと楽譜を見てみたら、ぶったまげたなんてのが、名演奏だ。
今回は、診療台のディスプレイに、ずっと猫のビデオが流れていて、ちょっと気が紛れたのが良かった。でも猫が嫌いな人はどうするんだろう。





