るいもの戯れ言
ショパン・ノクターン第3曲 作品9-3

作品9は3つのノクターンで構成されていて、第3曲が最後。ショパンとしては、この曲は意欲作だったのではないかと思う。ショパンのノクターンは3部構成になっているものが多いけど、この曲は、その中間部の雰囲気をがらりと変えて大きな効果を得ることを狙ったのだと思う。ただ、残念ながら一般には作品9の中での知名度は最も低くなってしまった。まぁ普通の人からすると、え、何、なんでノクターンなのに、こんなに激しいの? みたいな違和感が大きかったんだろうな。まぁ、こんな具合に作曲者が空回りしてしまうケースというのは多い。

この曲は、スタカーティシモが多用されている。面白いのはタイの後の音にスタカーティシモが付いているケースがあって、これ、どう表現するか悩みどころ。実際の演奏会なら大げさに右手を跳ね上げたりするんだろうか。

中間部。Agitatoでガンガン行く。ショパン的には「どうだ!」って感じだったのだろうな。

最後のアルペジオは、ものすごく綺麗だけど、これppで弾くのすごく難しそうで禿げそう。

楽譜引用はエキエル版