第18曲は穏かなテーマで始まる。このテーマは何度か繰り返され、普段通りの生活を思わせる。あるいは、叶わぬ未来への憧憬を思わせる。
低音部から何かが近づいてくるかのようなパッセージが繰り返される。
これは本当にノクターンなのか。多声的な展開が続く。あるいは後期の作品では、旋律的な最初のテーマと、多声的なテーマとで対比を作り出すことを狙っていたのかもしれない。こうした多声的なテーマは、逆らうことのできない運命の流れを感じさせる。
最初のテーマが戻ってくる。
通常なら、ここで終わるところだが、執拗に低音部から不気味なパッセージが近づいてくる。
最初の時のような勢いは無く、靜かに曲を閉じる。
楽譜引用はエキエル版
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