るいもの戯れ言

第3番は、和音、分散和音への執着が見られ、ベートーヴェンがこれまでと違った道へ進み出したことを伺わせる。1、2番で見られたような速いパッセージは無くなったものの、この出だしの3度はやっかいだ。

全曲を通じて分散和音が多用されている。

繰り返しの後、主題の展開が行われるかと思いきや、新しいテーマが現れる。

その後、ようやくニ長調に転調された主題が現われて展開されるが、長くは続かない。

この後も次々と新しいテーマが現われ、ベートーヴェンの意気込みが伝わってくる。和音やオクターブを強く弾く場面が多く、ベートーヴェンの特長が出てきている。

楽譜引用はヘンレ版から。

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