大変なのはトランスの角穴ですが,これはジグソーを持っているなら,簡単でしょう.無い場合はドリルで小さな穴をたくさん空けて,つないでいきます.自分で加工するなら電動ドリルは必ず用意しましょう.あと,スライダックで電圧を調整しながら行うと,安全ですしきれいに加工できます.その他の大穴はホールソーを用いると簡単にきれいに空ける事が出来ます.
まずアルミ板の方の加工を先に行います.部品を仮止めしてみて問題ない事を確かめたら,真鍮板をアルミ板に重ねて,その上から穴あけを行います.こうすればズレることなく穴あけを行う事が出来ます.
底板は 1mm 厚のアルミ製ハッチングを使用して通風を良くします.211 の周囲にも通風用の穴をたくさんあけます.
側板は木製にしましたが,アルミ材でも良いと思います.1cm 厚の板を 2 枚重ね,内側を 4mm ほど沈めてここに天板を乗せます.下側も 1mm ほど沈めて底板をはめます.お金があるなら,2cm 厚の板から切り出すとソリもなくきれいに出来るでしょう.ただこういう加工は自分でやるのは大変なので,東急ハンズなどにお願いした方が良いでしょう.
内部はプリント基板を多用して多くの部品を小さなスペースに収めています。
写真の中,右に並んでいるケミコンは,ドライバー用の平滑コンデンサです。下部中央にあるのが出力段の電源部です。左側は,ヒーターの整流部です。
211 のソケットは上面に端子が出ていますので,そのまま取り付けるわけにはいきません.今回は高ナットを使用して 5cm 程沈めました.スペーサを使用しても良いと思います.
端子類は全て背面に取り付けましたが,今考えると,これは失敗だったように思います。背面にあると,接続を変えようとした場合,いくらか前に出さなければならず,本機は何しろ重いので,その度に大変な思いをすることになります。側面に付けるのがよろしいかと思います。また,音量調整用のボリュームと,入力端子が対角線上に配置されてしまい,入力信号が長距離を迂回することになってしまいました。パワーアンプなので,それ程神経質になる必要はありませんが,やはり,ボリューム,入力端子は側面に配置し,最短距離で配線した方が良い結果が出ると思います。
正面,上部から見たところです。ほとんどギリギリですね。
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