種から育てる
種から育てることはかなり難しいので,ある程度サボテンの栽培に馴れてから
の方が良いでしょう.
種の入手
交配
花サボテンの一部では,違う種類のサボテンを掛け合わせて新しい種類を作ったりしますが,それ以外の場合は野生味が失われてしまうので,同じ種類同士で交配します.自家受粉する種類は特に交配しなくても,受粉します.
綿棒などで,おしべから花粉を採り,違う株のめしべにつけてやります.自家受粉しない種類の場合,自分の花粉では受粉しません.サボテンの場合仔吹きで株分けすることがあります.この場合,当然同じ遺伝子をもっていますから,仔吹きによって株分けしたもの同士も受粉しません.
購入
業者から種を購入する方法もあります.園芸書等を見て業者に問い合わせます.
国内業者よりも,海外の業者の方が面白い種類を用意しているようです.
種まき
種まきは,晩春から秋までに行います.もしも冬季に行う場合は,保温の必要があります.25℃位に保つと一番良く発芽するようです.また,発芽が揃わなくなるのでなるべくなら一つの種類を一つの鉢に蒔いたほうが良いでしょう.
- 清潔な培養土を用意します.私が使うのは以下のようなものです.平鉢(背の低い鉢)に赤玉土の小粒のものを入れて,そのまま鉢ごと蒸し器に入れて,20 分程蒸して殺菌します.
- 種はマンネブダイセンに 5 分程浸して殺菌します.
- いよいよ,種を蒔いていきます.蒔いた後は土はかぶせません.
- 全体を覆える位のガラス板の表面をアルコールで拭き,これでフタをします.端の方に同じく蒸し器で殺菌した割り箸を挟んで,通気できるようにします.
- 直射日光の当たらない明るい場所に置きます.2 週間から 1 ヶ月で発芽します.
幼少サボテンの管理
覆いのガラスはだんだんと外していき,発芽から 3-4 日たったら,完全に外してしまいます.
水は成球よりも多めに,表面がいつもわずかに湿っているようにします.もしも腐ったり,カビの生えているのを見つけたら出来る限り早くその周辺の土も含めてスプーン等で取り去り,マンネブダイセン液で消毒します.
3ヶ月程度たつと,大分狭苦しくなってきますから,植え替えをします.ただし時期は冬季や梅雨時は避けてた方が良いでしょう.それ程詰まってなければ,1年位後でも大丈夫です.土は,やはり小粒の赤玉土や,川砂が良いでしょう.この時あまり苗の間を空けすぎないようにしてください.触れ合うのは詰めすぎですが,苗の幅と同じくらいの間を空けたあたりが一番生育が早いです.
下の写真は,雪晃の種が自家受精してこぼれたものが,自然に発芽したものです.発芽して2週間位でしょうか.大きさは 2-3mm です.よーく見ると,双葉があるのが分かると思います.サボテンは双子葉植物なのですね.
上の写真から更に10か月程経ったものです.サボテンの成長は遅いので,なかなか大きくなりませんが,刺の数が大分増えてきているのが分かります.お互いがくっついて,大分狭い感じですね.そろそろ植え替えが必要です.植え替えは,ピンセットを使うと力の加減が難しく,潰してしまいかねません.割り箸が一番良いようです.
斑入り種の場合,斑入りのサボテンの種が必ず斑入りになるわけではありませ
んので注意してください.
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