るいもの戯れ言

一時3楽章構成になっていたが、第7番は、4楽章構成に戻っており、第3楽章は、なんともかわいらしいテーマのメヌエット。楽章全体を通じて明い雰囲気につつまれる。

最初のテーマの変化したものが左手で奏され、

クライマックスに逹っする。

トリオも長調で、テーマの雰囲気も似ている。

楽譜引用はヘンレ版から。

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宗教音楽のような荘厳な楽章。

次のテーマも重々しい。

ここの特徴的なスタカートは後で何度も利用される。

幻想的な中間部は長調となり、暖かな水の中をただようかのようだ。

突如激しい雷のようなテーマが奏され、それに受け答えるようなテーマが続く。このような厳粛な雰囲気も宗教曲を思わせる。

最初のテーマが再現される。

左手に最初のテーマが現れて、

どんどんと変化していく様は見事だ。

楽譜引用はヘンレ版

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5番、6番で最小構成にチャレンジしていたと思ったら、一転7番では拡大傾向になる。

第3、4番では、様々なテーマが出てくる形態だった。第7番も基本そうなのだが、どのテーマも最初の音階的な進行がベースになっているものが多く、単に前の拡大傾向に戻ったというわけではない。

展開部は、最初のテーマが短調で現われる。

テーマの展開というよりは、やはり新たな音階的進行がふんだんに使用される。

再現部となり、最初のテーマから繰り返される。

最後まで元気いっぱいで、はずむように曲を終わる。

楽譜引用はヘンレ版

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第3楽章は、1つの主題をひたすらに活用して行く構成にチャレンジしている。曲全体を通して、冒頭の主題に含まれる2つの音型が何度も活用されていく。

曲は大きは2つに分かれていて、両方とも繰り返しの指定がある。後半部から調の変化があり、主題の展開が始まることを期待させる。

ここからは短調も織り交ぜられていき、めまぐるしい速さの中で終わる。

楽譜引用はヘンレ版

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第2楽章は、なにやら忙しい日常、あるいは大きなイベントを控えた緊張を思わせるような旋律で始まる。ここまで、第2楽章は長調のゆっくりしたものばかりだったが、第6番で初めて短調で、しかもアレグレットという速いものが試されている。

このリズムと独特のアクセントも何かに追い立てられているような感じ。

中間部はゆったりとした長調となり、その対比が見事。ただやはり何かに追い立てらているかのように、落ち着かない。

最初のテーマが繰り返されて終わる。

楽譜引用は、ヘンレ版

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第6番は、軽やかな和音で始まる。

曲は3つに分かれるが、第一部は一貫して長調で構成されている。その分、リズムの変化が印象深い。

この一見、経過句のような音型が後で重要な役割を果たす(1)。

第二部は、短調となる。通常であれば第一部の最初のテーマの展開から開始されるところだが、第一部の(1)の部分が展開される。

ここは新しいテーマのようにも、(1)の反転型のようにも見える。

第三部は、第一部がニ長調で繰り返されて終わる。

楽譜引用はヘンレ版。

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終楽章は、様々なダイナミックな変化が試されている印象的な傑作。リズム、速さの変化、音量の変化と全てが印象的な傑作。曲は最初はハ短調の不気味で靜かなテーマで始まる。

次第に音量を増して行き、左手の印象的なアクセントでクライマックスを迎える。

2つ目のテーマは対照的な変ホ長調だが、スタカート主体の雰囲気が残されている。

展開部。提示部と対照的に長調となる点は多くのソナタと同様だが、音型に変化が付けられており工夫が見られる。

展開部は非常に短かく、すぐに再現部となる。第1テーマが繰り返された後、第2テーマはト長調となる。このように第2テーマの調を最初と変えるやり方は、第2楽章でも見られた。

最後は、第1テーマを繰り返しなが消え入るように終わる。

楽譜引用はヘンレ版。

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ソナタ第5番は、それまでと異なり3楽章構成となり、その後定番となる、第2楽章に緩徐楽章を置く3楽章構成がここで試されている。定番通り第1楽章が短調なのに対して、第2楽章は長調となっている。

第2主題も長調で、第1主題と非常に似たものが使用されている。

第1主題が繰り返される。

第1主題は同一の調で繰り返されたが、第2主題は調を変えている。ただし長調のままで、曲全体で長調へのこだわりが見られる。

第1主題再度繰り返される。伴奏部分が曲の終わりが近いことを感じさせる。そのまま靜かに終わる。

楽譜引用はヘンレ版から。

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これまで様々な素材を出して大きな曲を構成してきたのが、第5番では一転ミニマリストとなる。曲は怒りのような、銃声のようなハ短調の激しいテーマで始まる。

対照的におだやかな長調のテーマとなり対比が見事。

そのまま流れるようなテーマとなる。

展開部は長調で始まり、これまでのテーマが展開される。

再現部も、目新しいテーマを追加されることはなく、これまでのテーマが繰り返し用いられるが、微妙に変化が加えられていて、飽きさせない工夫が感じられる。

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第4楽章も、色々な旋律が次々と現れる曲。

次のテーマは、アルペジオ主体のもので曲を通して何度も使われる。

次のテーマは、小さな断片の繰り返し。

ここは経過句のようなトリル主体のテーマ。

中間部には、アルペジオを主体とした激しいパッセージが置かれている。

最初のテーマが再現される。

ここで不思議な転調をするが、すぐに元に戻って肩すかし。

さぁ、終わりだよという感じのテーマが現われて靜かに終わる。

楽譜引用はヘンレ版から。

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