もともとテプラは筐体自体にキーボードが付いていて、そこで打ち込んだものが印刷できるというものだった(今もそういう機種は併売されている)。PCと比べると画面が小さくてキーボードもお世辞にも打ちやすいとはいえず、また出力される文字もギザギザとしたものだった。そんな中、PCから接続できるテプラが登場。うちにあるテプラは、SR3700Pというやつで、今見ると発売は2008年だそうだ。
6mm幅のテープは部品を整理するのに丁度良く、便利に使っていたのだが、長いあいだ使ううちに色々と問題が出て来た。
プラスチックがベタベタに劣化してしまった。
この時代の製品は高級感を出すために、プラスチックにスエードのような感触を出す加工を良く使っていた。これは年月が経つとベタベタに劣化してしまう。機能的には問題無いものの使うたびに手がベトベトになるのはかなわない。Webで検索してみるとアルコールで拭けとか消しごむをかけろというのが見つかる。まずはアルコールで拭いてみたが全く拭きとれる感覚がない。消しごむというも効率が悪く範囲が広いと気が遠くなる。アルコールで拭いてみた感じだと、もっと脂溶性の物質のような感じなのでおそらく有機溶剤が良さそう。試しにCRC5-56を使ってみた。
これがとても具合が良く、みるみるきれいになった。ただCRC5-56は浸透性が高いのでプラスチックを逆に痛める可能性があるため、良く拭いた後にシリコンスプレーを使って磨いておいた。
1か月ほど経つが特に問題無いようだ。
Mac用のアプリが更新されなくってしまった。
古い製品なので仕方無いがmacOSの最新には対応してくれなくなってしまった。Windowsなら使えるので致命的ではないが、うちにあるWindowsは1万円で買った中古のRAM 4GB Windows Padなので今ひとつ使い勝手が悪い。そろそろ買いかえかもなと思って調べていたら今のテプラは色々と便利な機能があることが分かった。
1つはハーフカット。ラベルを作ったあと面倒なのがシールを台紙から剥がす作業でこれがなかなかうまくいかずにイライラする。今のテプラにはハーフカッタが付いた機種があり、これを使うと楽に剥がせるらしい。
もう1つはより幅の狭いテープのサポート。普段は6mmのテープで十分なのだが、たまに2行印刷したい、より狭い幅のテープがあったらなと感じる。今は4mmのテープがあることが分かった。また最新の機種は6mmのテープに2行の印字が可能なことが分かった。
価格.comで調べるとハーフカッタサポートのテプラはこのあたりのようだ。SR-R680 ならPCにも接続できるし、本体だけでも打ち込んで印字ができて便利そうだ。
興味あってカシオのネームランドも調べてみた。ハーフカッタ対応だと、こちらのリストのようだ。KL-TM7だと随分と安いようだ。PCには接続できないが、筐体にキーボードがあった方がサポート切れの心配をしなくて良いのが逆に利点かもしれない。
しかしまだテプラ用のテープが残っているので、やはり捨てるのは惜しい。なんとか今のテプラを活用できないか調べてみた。まずハーフカットだが、こんなのがあることが分かった。
試しに買ってみたが少々コツがいるものの、シール剥がしが楽になった。
残りは6mmテープへの2行印字だが、アプリの方を調べてみてもそういう機能は無さそうだった。プリンタの解像度的には十分可能そうなのだが。しかしSR3700Pには任意のビットマップ印字機能があるので、あらかじめビットマップで印字内容を残しておけば良さそうだ。
何か手軽な方法は無いかとClaude3さんに聞いてみたところ、ImageMagickを使えとのこと。
$ convert -pointsize 64 -interline-spacing -5 -font ~/.fonts/HackGen_NF_v2.9.0/HackGen35ConsoleNF-Bold.ttf label:"p日本語\npあいう" output.png
こんな感じで2行表示の文字列をフォント指定で描画した画像を生成できることが分かった。Mac版のアプリは少々出来が悪く、画像印字すると高さが減ってしまうのでWindows版の方が良さそうだ。
若干解像度が落ちるが、多分テプラのアプリの縮小のロジックのせいと思われる。テープ幅に合ったドット数のイメージを作ればもう少しきれいになりそう。