るいもの戯れ言

第7曲は、再び3部構成に戻っている。出だしは深い霧に包まれた暗闇の中を進むようなアルペジオで始まる。

この曲もペダル指定の中にスタカートというのが多用されていて、ここをどう弾き分けるかが腕の見せどころとなる。中間部は、これまでと異なり出だしと同じ短調のままとなっている。

同じ旋律が繰り返されるが、符点が複符点となって緊迫感を盛り上げていく。

そして、勝利宣言のような旋律が力強く現われるが、長くは続かずに短調の闇に沈み込んでいって最初の暗いアルペジオとなる。

しかし、最後は次第に光が差してきて、明るくなったところで曲を閉じる。何か良いことがあったのかな。

楽譜の引用はエキエル版。