るいもの戯れ言

ハイドンに献呈されたソナタ。初期のベートーヴェンのピアノソナタは、「速いパッセージを軽やかに弾く」ことを要求される。ベートーヴェン自身がピアノの名手だったことから、その技巧の披露の目的もあったのだと思われる。この曲も、16分音符の3連符が多用されており、これは楽譜の指示通りだとかなり速い。

楽譜では余裕のある書き方になっているが、正確な長さを考慮すると、16分音符の3連符の長さというのは以下のようになる。

実際には多くの演奏では、以下のように単なる16分音符の長さに近い演奏が多いように思う。

展開部は長調で始まるものの、すぐに短調に戻る。

この部分は、目立ったメロディも無く、なんともベートーヴェンらしい。

楽譜の引用はヘンレ版。

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