第1楽章から第3楽章まで、静かでゆっくりとした楽章から、激しく速い楽章へと昇華していく。これまでの曲には珍しく最後の楽章も、きっちりとしたソナタ形式で書かれている。
最初のテーマはアルペジオ主体で旋律らしきものは無いが、最後の2つの和音の前の音にだけスフォルツァンド指定が付くことで、大きな緊張感を作り出してている。
次のテーマは最初のテーマと対照的に旋律的だ。
ここも和音を主体に、大きな緊張感を作り出すことに成功している。
展開部は長調で始まるものの、緊張が緩和することは無い。
ここでは左手にテーマが現れる。
最初のテーマが繰り返された後、アルペジオ主体のクライマックス。
そしてアダージョを経て、嘆くかのようにテーマが繰り返されて劇的に終わる。この曲は、第1楽章に絶大な人気があるが、やはり第3楽章が傑作だろう。
楽譜引用はヘンレ版
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