第3楽章は長大な緩徐楽章。最初のテーマは非常に長く、苦難に満ちた独白のようだ。
天から一筋の光が降りてくるかのようなテーマ。
長い階段を登っていくかのよう。
永遠に続く美しいもの、幸福、しかし手は届かない。
出口の見えない霞の中、あるいは深海のよう。
抗い続けるが、
不気味な影が近づく。
苦難が続く。
どれほど抗っても救われない。
あきらめのテーマが曲の終わりを告げる。
最後は長調ながらも、あきらめを感じさせるpppで終わる。
楽譜引用はヘンレ版から。
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