るいもの戯れ言

エキエル版でWN53が振られた遺作。良くワルツ曲集に入っている(三拍子だからだろう)が、エキエル版では"Sostenuto"と題が付けられている。穏やかな午後を思わせるテーマで始まる。

後半も雰囲気は変わらない。通常だとD.C.を経て最初のテーマを繰り返すところだが、この曲では後半部を繰り返して靜かに終わる。

楽譜引用はエキエル版

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エキエル版で、WN62という番号が振られた遺作。この曲もWN23と同様に基本的に、最初の憂鬱なテーマの繰り返しではあるが、リズムを保ちつつ展開する動きが見られる。

楽譜引用はエキエル版

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エキエル版で、WN23という番号が振られた遺作。基本的に最初のテーマの繰り返しで、初期のノクターンに似ている。

楽譜引用はエキエル版

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第18曲は穏かなテーマで始まる。このテーマは何度か繰り返され、普段通りの生活を思わせる。あるいは、叶わぬ未来への憧憬を思わせる。

低音部から何かが近づいてくるかのようなパッセージが繰り返される。

これは本当にノクターンなのか。多声的な展開が続く。あるいは後期の作品では、旋律的な最初のテーマと、多声的なテーマとで対比を作り出すことを狙っていたのかもしれない。こうした多声的なテーマは、逆らうことのできない運命の流れを感じさせる。

最初のテーマが戻ってくる。

通常なら、ここで終わるところだが、執拗に低音部から不気味なパッセージが近づいてくる。

最初の時のような勢いは無く、靜かに曲を閉じる。

楽譜引用はエキエル版

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第17曲も、長調の明るいテーマで始まる。

これがショパンのノクターンなのかと思うくらい多声的で、初期の作品からは想像もつかない。ショパンがもっと長生きしていたら、この後、どのような変貌を遂げたのだろうか。

明るかったテーマは次第に影に覆われて消えていき、最後に一陣の風が吹き抜ける。

新しいテーマも長調だが、リズミカルなものを登場させることで見事な対比を作り出している。

新しいテーマが終わると、長いトリルが続き、とめどない思いがつづられていく。

前半同様に曲は、影に覆われ消えいるように色彩を失っていく。

この曲も最後は長調で終わるものの、第16曲のような力強さく、消え入るように終わる。

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楽譜引用はエキエル版

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第16曲は、第15曲とは対照的な、秋の快晴を思わせる爽やかなテーマで始まる。

途中、憂いを含んだ旋律も現れるが、曲は終始明るい光に包まれる。

曲のクライマックス。エキエル版はで興味深い強弱とスラーのかけ方が試みられている。

ちなみに、過去の全音版では、このようになっており、該当の音はスラーの途中音に過ぎない。

エキエル版の表現だと、該当の音の箇所で、ふわりと宙に浮くような感じとなり、なんとも幻想的だ。

この曲も最後は、力強い長調の和音で終わる。自分自身を元気付けているかのようだ。

楽譜引用は、エキエル版と全音版から

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第15曲は諦めのような旋律が淡々と進む。

初期の頃は、中間部は、それまでと大きく異なる素材を展開する事が多かったが、第15曲では、中間部は同じ短調で構成される。

やはり焦りを感じさせる旋律が続く。この旋律は最初の旋律と似ている。

最初の旋律が再現された後は、3連符のパッセージがアチェランドしながら高音域に上っていく。あたかも天に昇っていくかのよう、あるいは何か浄化されていくかのようだ。

最後は力強い長調の和音で終わる。大丈夫、大丈夫と自分に言い聞かせているかのようだ。

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楽譜引用は、エキエル版から。

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第14曲は、不安を抱えているような、焦っているような、憂鬱な旋律で始まる。

中間部は長調で始まるが、すっきりとしない。無理に明るく振る舞っているような、諦めているような。

最初の主題が返ってきて、最後は不安に沈んだトリルで終わる。

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楽譜引用はエキエル版

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第13曲は、ゆっくりと歩みを進めるようなパッセージで始まる。日本人的には、なんか演歌のようなテーマ。もちろん時代的に考えれば、こちらの方が先なのだろうが。

ここで長調となって新しいテーマが現われる。霧の中、あるいは水の中を進むかのようだ。

次第に激しい半音階を主とした進行になりクライマックスを迎える。何かあらがえない力に、なすすべもなく流されていくかのようだ。

ここで最初のテーマが返ってくるが、かなりの展開が行われている。ショパンの後期のノクターンは、複雑な主題の展開がなされることが増えてくる。

最後は劇的な転調で終わる。

楽譜引用は、エキエル版から。

Apple Musicは、こちらから。

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第23曲は、のどかな春の陽だまりのようなおだやかな曲。

第24曲は、荒々しい伴奏で始まる、左手で連打されるD音は鐘の音なのだろうか。

中間部は通常なら長調に変わるところだが、ここも短調で継続することで緊張感を持続する。それでも少し状況は柔らいで、どこか普段の生活に戻ったかのような感覚を覚える。

しかし、そんな穏やかなパッセージも弱く消えいっていき、最初の荒々しいメロディがユニゾンで返ってくる。

ピアニスト泣かせの、怒涛の3度が転がり落ちる。

最後も劇的なD音の連打で終わる。

楽譜引用はエキエル版から

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