第17曲も、長調の明るいテーマで始まる。
これがショパンのノクターンなのかと思うくらい多声的で、初期の作品からは想像もつかない。ショパンがもっと長生きしていたら、この後、どのような変貌を遂げたのだろうか。
明るかったテーマは次第に影に覆われて消えていき、最後に一陣の風が吹き抜ける。
新しいテーマも長調だが、リズミカルなものを登場させることで見事な対比を作り出している。
新しいテーマが終わると、長いトリルが続き、とめどない思いがつづられていく。
前半同様に曲は、影に覆われ消えいるように色彩を失っていく。
この曲も最後は長調で終わるものの、第16曲のような力強さく、消え入るように終わる。
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楽譜引用はエキエル版