ベートーヴェンのピアノソナタには、時折、このような調性が薄く速い、即興的な楽章が登場する。明確なテーマは無く、混沌とした中にメロディがたまに顔を見せる、印象的な楽章だ。
左手にテーマらしきものがあるが、発展するわけでもなく消え入ってしまう。
ここもリズムが印象的だが、発展性は無い。
中間部も、相変わらずテーマらしきものは無く、押し流されるように進んでいく。
最後に、終わりを告げるテーマが現われて静かに終わる。
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楽譜引用はヘンレ版から。
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